CHARM

□JEALOUSY
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「いいな、俺様がいない間は外に出るな」

「はい」


今から俺は部活。家に使用人がいて監視をしてくれるようだが、俺は夕日里に言いつける。
ニコニコとヘラヘラ笑う彼女を愛しく思う俺は末期だろうな。

本当は好きな奴に部活姿を見てもらいたいのだが、こんな可愛い婚約者を誰にも見せたくない思いのほうが強い。


「絶対だぞ。絶対来るなよ」

「わかっていますよ」

(絶対に来る気満々だな)


念のために家にいた全ての使用人に夕日里の監視を言いつけた。
本当は縄や手錠で身を拘束するぐらいしたかったが、さすがに彼女が可哀想になってくるのでやめた。


「じゃあ行ってくる」

「頑張ってきてくださいね」

「ああ」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


車が跡部邸を出ていくのを見届けた夕日里。


「さて、私も準備しますか」


やはり彼女は跡部の言いつけを守らなかった。

大きめのリュックサックにハンカチ、ティッシュ(箱)、携帯電話(GPS機能付き)、飲み物(りんごジュース)、差し入れのクッキー(手作り)を詰め込み、背負う。

そして1階の部屋の窓から外に出た。


「よし、行きましょう!」


普通のお嬢様なら跡部の言いつけを守るだろう。使用人たちはそう思って監視を甘くしていた。しかし、このお嬢様は普通ではない。

夕日里は一応周囲に気を配りながら、外に出るのを成功させたのであった。
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