僕らの学校

□弟談義
1ページ/4ページ


庭球小学校の授業は各教科にいろいろな先生が担当します。

今日は国語の授業があります。この日の担当は不二周介先生です。


「つぐみ」

「ん、なに?」


声をかけてきたのは、不二先生の弟、裕太くんです。


「保健室に行ってくるって、次の授業の先生に言っといて」

「えっ!?裕太くん大丈夫?具合わるいの?」

「ま、まぁ、大丈夫……かな?」


裕太くんは保健室に行きました。心配だったので、つきそいで行こうかと言ったけど、断られてしまいました。

そして授業が始まるチャイムが鳴り、不二先生がやってきました。


「きりつ!」


日直の石田鉄くんが号令をかけました。


「きをつけ、礼!」


鉄くんは石田銀先生の弟で、いつも頭にタオルをまいています。とてもやさしいです。頭にタオルをまいています。


「あれ、裕太は?」


着席をしてから辺りを見渡した不二先生は、生徒が1人いないことに気づきました。裕太くんが保健室に行ったことを伝えました。


「みんな、静かに待っててね」


そう言って不二先生は教室を出ていきました。
残された私たちは不二先生の言ったことをすぐに忘れて、おしゃべりをはじめました。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ