僕らの学校
□休憩、すでに1時間
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俺は手塚国光。庭球小学校の教頭を務めている。
今、俺はやることも一段落したところで、休憩中だ。その休憩もあと2分ほどで1時間となる。はっきり言うと暇だ。
やることがない。
職員室で全体を見回せる自分の席に座りながら、次の授業準備や委員会業務などがある教員たちを見ていた。
俺も先ほどまでは書類整理などを行っていたが、それも終わってしまった。
やることがない。
今、飲んでいるお茶は何杯目のお茶か。もう10杯は飲んでいるだろう。飲み過ぎて先ほどトイレに行ったくらいだ。
とにかく俺は暇であった。だから、この暇な時間を有効に使うことを考えることにする。
ふと校内の見回りをすることを考えた。今は授業中。生徒たちが熱心に勉学に励む姿を見るのもいいだろう。
だが、すでに校長がやっていることを思い出した。
何か他にすることはないかと頭を悩ませていると、1人の教員に声をかけられた。
「手塚教頭」
「どうした、乾先生」
「今、忙しいかな?」
「いや、休憩中だ」
もう1時間になるが……。
「手伝ってほしいことがあるのだが……」
「何だ?」
よし、これで暇な時間を有効に扱える。
「俺の作ったドリンクの試飲を……」
そういえば、何日か前に乾先生の作ったドリンクで何人かの教師が奇声を発して倒れたとの報告があった。
「すまない。まだ仕事が残っている」
「そうか、それは残念だ」
乾先生は次なる暇な獲物を探しに職員室を出ていった。