そんな彼女と学園祭!

□8月19日(金)
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今日は夏休みの中間登校日。久しぶりに行く学校はとても面倒臭いと思う。
サボろうかな、と思ってはいたが、家にいてもすることはないので登校することにした。

教室に着いて席に向かうと、私の隣の席の彼はもうすでに来ていた。


「おはよう、日吉君」

「おはよう、服部」


私の隣の席はテニス部の日吉君。
偶然というのか、奇跡というのか、席替えでは何度くじ引きをしても何故か私は彼の隣になってしまう。その影響もあってか、仲よくしてもらっている。


「今日、朝練は?」

「休みだ。その代わり、午後からある」

「へぇ」


このとき、日吉君とまったりと会話している私が、大変な事件に巻き込まれるとは思ってもいなかった。

HRが始まり、先生の話を興味はないが聞き流していた。そしてHRが終わる前に連絡事項を先生は伝える。


「文化活動委員はHRが終わり次第、会議室に行くように」


文化活動委員、大変だな…………私じゃないか。

HRが終わり、先生の連絡事項に従い、会議室へと向かった。

会議室にはそれなりの人数が集まっていた。後ろの席の方に、同じ文化活動委員の鳳君と滝先輩がいた。


「あ、服部さんだ」

「藤子ちゃん、こっちに来なよ」


そう言われたので、遠慮なく2人の近くの席に座らせてもらった。おそらく男子テニス部ファンであろう女の子からの視線が痛かったが、もう慣れてしまった。

会議の内容は“合同学園祭”のことについてだ。テニス部部長のアホベこと跡部先輩とテニス部監督である黒光り生命体・Gこと榊先生の共同出資により、関東大会で代表に選ばれた七校のテニス部で学園祭を開くことになったらしい。

何の意味を持ってやるかは知らないが、一般人である私には理解ができず、呆れてしまった。
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