日吉君の隣の席の彼女
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今日、俺の隣の席は空席。
服部は昨日、雨に濡れて帰ったからだろうか。高熱で休みだそうだ。
「日吉」
教室の扉付近で鳳が呼んでいる。
「何のようだ?」
「古典の教科書借してくれない」
「待ってろ」
机の中には入っていない。とすれば、ロッカーか。
案の定、ロッカーに入っていた。手にして鳳に渡した。
「そういえば、今日服部さんいないの?」
「高熱で休みだ」
「そっか。早く治るといいね」
「あぁ」
一日の授業が全て終わり、部活。今日も下克上の目標を持って、俺は部室の扉を開けた。
「よし、今日は早めに部活を切り上げ、藤子の見舞いに行くぞ」
「「「「「おー!」」」」」
バタンッ
閉めた。
「何やってんだ?日吉」
「あ、宍戸先輩。今、中に入ったらアホがうつりますよ」
「は?」
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