日吉君の隣の席の彼女
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土曜日、全員集合し更衣室へ(当然、ここで服部と別れる)。
水着に着替えてプールヘ。
誰もいないプール。授業だと自由にできないし、普段は人がそれなりにいるから、伸び伸びと泳ぐことはできない。
服部はまだ来ていないが、先にみんなで泳いでいた。
「藤子、まだか?」
「女子は着替えるのに時間がかかるからね」
いつでもプールから上がって撮影する準備は万端の向日先輩。それを見て苦笑する滝先輩。
「あ、来たC〜!」
芥川先輩の声で、全員が入り口の方へ顔を向ける。そこにはもちろん服部の姿が。
「遅くなりました」
そう言い、笑顔を向ける服部。赤いビキニを着ているのはいいのだが……直視できない。
向日先輩はプールから上がってデジカメを起動させていた。
「やっぱり似合うC!」
「そうですか?」
「うん、俺好み!」
「ありがとうございます」
服部はプールや海にほとんど行かないらしく、久しぶりの水着は少し小さかったらしい。
そんな話を聞いた芥川先輩が『俺が藤子ちゃんの水着選ぶ!』って言ったので、前日に一緒に買いにいったようだ。