日吉君の隣の席の彼女
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「姉ちゃん、ごっつ強いやん」
「ありがと」
「なぁ、名前は?」
「服部藤子」
「わいは遠山金太郎や」
渡邊先生から諸注意等を聞き終わって、すぐに服部のもとにやってきた遠山。2人で微笑ましく喋っている。
「藤子姉ちゃん、今度何かカッコええ技、教えてぇな!」
「うん、いいよ。アルゼンチンバックブリーカーでいいかな?」
「なんやその凄そうな技名、めっちゃ強そうやん!」
「それかコブラツイスト」
「それ聞いたことある!どんなんかは知らへんけど」
ただ思ったのは、遠山は誰に対してその技をかけるのだろうか……。
さて話は変わるが、今から部屋割りを決める。
なぜ事前に決めていないかというと、合同合宿の発案者が幸村さんだからである。
「何か言ったかな、日吉君?」
「いえ、別に……」
「じゃ、今から部屋割りを発表するよ」
そう言って幸村さんはいつの間にか用意してある大きな紙を広げた。そこには部屋割りが書かれているようだ。