日吉君の隣の席の彼女

□#24
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10時、全員集合完了。


「仕切るのは俺だから」


幸村様、降臨。


「いいんですか?渡邊先生」

「おもろいからええんちゃう?」


あぁ、もうこの人駄目だ。ラジオと競馬新聞持ってるよ。


「あ、逆らう人いる?いないよね?いたらジャッカルとアイコラだよ」

「俺かよ!」


ジャックォゥさんも大変だな。


「じゃ、始めようか。まずは……」


基礎練習から始まり、打ち合い、簡単な練習試合。言葉にすれば簡単そうにみえるが、実際は普段の倍以上の練習量。休憩も交えながらやっているが、かなりハードだ。


「ドリンク置いときますね」

「ありがとう、藤子ちゃん。皆、休憩!」


服部もドリンクを届けるのは3回目である。
基礎練習(量はテニス部員と比べるとはるかに少ない)だけ参加した服部は、ドリンク作り、ボール拾いなどを手伝っていた。やはりマネージャーみたいなことはしたことがないのか、四苦八苦していた。


「あ、そうだ」


幸村さんがまた何か思いついたのか、服部を呼んで何か耳打ちしていた。そして服部は何故か樺地を連れて、建物内へ入っていく。

休憩が終わり、一度集合することになった。


「さっき藤子ちゃんと樺地君に、昼食に間に合うよう簡単なデザートを作ってもらうよう頼んだんだ」


それを聞いて、皆のモチベーションが少し上がる。疲れたあとに食べる甘いもの。確実に美味しいはずだ。


「でも、10個しか作ってくれないんだよねー」


あはは、と笑いながら言い放つ幸村さん。
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