日吉君の隣の席の彼女
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合同合宿最終日の朝、俺は服部を起こすため彼女の部屋へと向った。
昨日は遠山も一緒に寝ていたので驚いた。が、今日はそんなことないだろうと思い中に入る。
「………」
ベッドは昨日以上に膨れ上がっていて近づけば服部と遠山……と千歳さんの姿が。
3人でシングルベッドに寝るなんて……狭くないのか?
そしてもう一つ……服部の部屋は本来2人部屋。だからもう一つベッドがある。そしてそこに寝ているのが柳さん。
……柳さんが服部と寝るのが普通じゃないか?もう付き合っているんだし……。
いろいろと考えていると柳さんが起きた。
「おはよう。日吉、何故ここにいる?」
「おはようございます。服部に頼まれて起こしにきたんですよ」
「そうか」
「柳さんは何故ここに?」
「昨日は眠れなくてな……藤子のところへ行って一緒に寝ようとしたんだ。中に入ったら3人が気持ちよさそうに寝ているから、俺もその姿を見ながら隣のベッドで寝たんだ」
「……どうやって中に?」
「技術があれば簡単だ」
犯罪だ。それより、服部が他の男と寝ているのに疑問を持たないのだろうか。
そう思っている俺をよそに、柳さんはベッドから降り、隣で寝ている3人を揺すって起こした。
「3人とも、朝だ」
「「「ん〜……」」」
3人がほぼ同時に目をあけて焦点を定める。
「「「……しめじ」」」
「日吉だ」
そろそろ怒ってもいいだろうか。