日吉君の隣の席の彼女
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夏の夜はとにかく蒸し暑い。エアコンで冷房をつけながら夏休みの宿題をこなしているときだった。
pipipi……
メールが届いた。動かしていた手を止め、携帯を開く。
from:向日先輩
件名:(無題)
花火やるから学校集合な!
……行く気がしない。
返事も返さずに再び勉強に集中し始めた。
pipipi……
またもメールが届く。無視したいが、重要な連絡だと困るので携帯を開いた。
from:向日先輩
件名:(無題)
場所変更。日吉の家に集合!
さすがに黙っていられなかったので、返事を返した。
to:向日先輩
件名:Re
勝手に決めないでください。
迷惑です。
pipipi……
from:向日先輩
件名:Re
いいじゃん!
そんなケチケチすんなって!
向日先輩のこういう自分勝手な所が嫌いだ。