日吉君の隣の席の彼女

□#36
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さて、昼食も食べ終わった。


「さ、泳ぎますか」

「「「おおっ!」」」


服部が着ていた赤チェック柄のサロペットを脱げば、同柄のビキニを身につけていた。スタイルがいいものだから回りの男の視線も釘付けだ。


「よし、俺も脱ごう」

「サエはこれ以上脱ぐと全裸になるからやめるのね」


樹さん、ナイスフォロー。

そして、服部は長いストレートの髪をポニーテールにした。


「さすが藤子ちゃんや。あの柔らかそうで小さ過ぎず大き過ぎない胸、くびれたウエスト、張りのあるお尻に引き締まった脚、そして色気あるうなじ……中学2年生ながら魅力あるパーフェクトボディや」


エロ眼鏡さん、説明ありがとうございました。とても気持ち悪い。

そしてエロ眼鏡は服部の方へ鼻息を荒くしながら走っていき、見事なラリアットを喰らって、向日さんに回収された。


「服部さん、スタイルいいね」


次に服部に近づいたのは木更津さん。長髪だけど暑くないのだろうか。


「そんなことないですよ」

「それに美人だし、料理だって上手……ねぇ、彼氏とかいる?」

「はい、います」


服部が笑顔で答える。


「その彼氏って日吉?」

「いえ。日吉君はただのキノ……お友達です」

「服部、何と言い間違えようとしたんだ?」

「気のせいって答えようとしたんだよ、日吉君」


そうか、俺の勘違いか。俺はまた“キノコ”とでも言うかと思った。俺も考え過ぎだな。


「彼氏さんはテニス部の人?」

「そうだ。そして藤子の彼氏とは俺様のことだ!」


バキッ


「そうなんですけど、他校の人です」


アホベは服部から頬に裏拳を貰い、樺地に回収された。


「なぁ、日吉」

「なんですか、宍戸さん」

「ティッシュ持ってねぇか?」

「カバンにあります」


見れば鳳が鼻血を出していた。
それは暑さでやられたのか、服部の水着姿でやられたのか定かではない。

俺は一度荷物の方に向かいカバンからポケットティッシュを取り出し、宍戸さんに渡した。そして海の方に行けば、すでに他の皆が泳いでいた。

俺も泳ごう。
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