日吉君の隣の席の彼女
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「今から皆には殺し合いをしてもらうよ」
「「「「「えっ!?」」」」」
「フフッ、冗談だよ」
幸村さんが言うと冗談に聞こえない。
さて、今から行うミニゲームは“古今東西ドッジボール”。ドッジボールをしながらボールを投げる人がお題に関することを言うシンプルなゲームだ。
審判は滝先輩。氷帝チームと立海チームに分かれて行う。勝利チームには最後の試合で服部の応援が貰えるらしい。
「皆、本気でやるよ」
「我が立海に敗北は許されない!」
「我々が勝利する確立、72%……」
「微妙な確立じゃのぉ」
「負けられませんね」
「しっかり取るぜぃ、ジャッカルが」
「俺かよ!」
「わくわくしてきたッス!」
立海チームは強い団結力だ。かたや、氷帝チームはというと……、
「お前ら、俺様の手を煩わせるんじゃねぇぞ!」
「ウス」
「藤子ちゃんから応援してもらえるんや、頑張るでぇ!」
「いい加減、侑士キモイって」
「宍戸さん、勝てば服部さんは結婚してくれるでしょうか」
「そんなもん知らねぇよ。ったく、激ダサだな」
「Zzz……」
……もう勝てる気がしない……。どうにでもなれ、と思った。
最初の外野は俺と芥川先輩。立海は丸井さんとジャックォゥさん。
そしてジャンプボールは樺地と真田さん。
「弦一郎、ボール取れなかったら“アレ”だから」
幸村さんの脅しがあったからか、ジャンプボールの軍配は立海に。そしてボールは仁王さんに。