日吉君の隣の席の彼女

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残念ながら“古今東西ドッジボール”は立海チームが勝利という結果に終わった。
服部は氷帝生なのに立海の応援をすることになった。

そして、こちらは氷帝ベンチシート。服部はいない。


「クソクソ!藤子の応援がねぇから、やる気出ねぇ!」

「寂C〜」

「応援ごときでやる気を失うなんて、単純ですね」

「うるせぇ、日吉。生意気だぞ」


お子様2人の気分は下がっていた。そこに登場した眼鏡。


「2人ともまだまだお子様やなぁ」

「何が言いたいんだよ、侑士」

「試合に勝利して藤子ちゃんの気をこちらに向ければええやん」










【忍足は試合に勝利した】


『侑士先輩、カッコいい〜!やっぱり立海じゃなくて氷帝の応援がしたい!』

『ええで、藤子ちゃん。こっちに来て応援しぃ』

『ありがとうございます。私、前から侑士先輩がテニスしている姿が好きで』

『テニスだけなん?普段の俺は好きじゃないん?』

『えと……好き、です』

『俺も藤子ちゃんのこと、好きやで』


【こうして、2人は付き合うこととなった】










「――――と、こうなるんや」

「侑士、バカだろ」

「バカだC」

「バカですね」


それを聞いていたアホベも登場。


「フッ、忍足、お前は間違っている」

「何やと?」

「藤子は俺様の華麗なる美技に酔うんだよ。たとえ、立海側にいてもな」










【跡部の試合。藤子は跡部の姿に見惚れている】


『俺様の美技に酔いな!』

『景吾先輩、素敵です……!やっぱり立海じゃなくて氷帝の応援がしたい!』

『いいぜ、藤子。次はお前のために美技を見せるぜ!』

『先輩……、私、景吾先輩が』

『待ちな。その続きは俺様が勝利した後に言うんだな』


【宣言通り、試合に勝利した跡部。そして藤子は跡部に自分の秘めたる思いを口にした】










「――――と、こうなるんだ」

「跡部、アホだろ」

「アホだC」

「アホやな」

「忍足先輩は人のこと言えないですよ」
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