星狐

□フォウル (ネタ)
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「痛っ!いてぇって!マジ冗談じゃねぇ…ッ!!」

時は平成世は現世。
つわものどもが叫ぶは風の中、ライラットクルーズ中学が屋上也。
枯れたフェンスに隠れて立つるは2人の生徒。
夕日の沈むカタルシスの底で、また一人のあにゃるが、炎を上げて落城していた。

「ああ…凄いなぁ…叫んだ瞬間キュキュッと締まるこの感覚…ふふっまるでウルフはジョイント(連結)君だね」

ウルフの菊門にはフォックスの菊次郎がこんにちはこんにちは。
どうしてどうしてこうなった。まっさらな菊だった筈の小さなアスホールはびっくり柘榴へのアーマー進化。

ついに乱菊となった茎は怒張しながらウルフの尻幹部を突き、
切なげに零れ落ちる腸液がああ蜜よ花よと煌めく。
そんな時に、ウルフは事の始まりを思い出していた。


ウルフ「フォックス?ああ、最近ばったり会うのが多くなってきてさw」

全ての始まりは、この言葉であった。
つまらない世間話。他愛ない会話。
そんな、GB用ソフトポケットモンスター金銀版のロケット団アジトに埋もれていたマルマインの様な……些細で繊細な地雷を回避しようとするのは、最早不可能だったに違いない。
運命的……いや、さながら雨パ対策にテッカニンが持ち込まれる様に、それは「決まっていた」事なのかもしれなかった。

フォックス「…!」
見開かれる目。綻ぶ口元。
ウルフの意識が届かない、クラスの片隅でフォックスは笑った。

そう、この時ウルフはまだフォックスにストーキングされている事実を知らなかったのだ。
当然、その声は彼の耳に届いた。

余談だが、ストーカーとして一番大事なのは「気付かせない」事である。
彼等にとっての蜜月は些細なアクションで脆く崩れ去ってしまう。
だがしかし、相手が気付かなければ気付かないほど、それは長く長く補強され続ける生命線となるのだ。

ああ、なんて素晴らしいんだ。
フォックスは思う。

それは決してストーカー行為を匂わせない自分に酔った訳ではなかった。
自分の名前が好きな人の口から出ている、それだけで既にフォックスのマイフラワーはエレクト寸前生け花にしたらダメダメそんなの大賞総ナメよだったのだ。

フォックスは堪えていた。
衝動を。感情を。暴走を。
本当は今にでも破裂しそうなカクサンデメキンをトイレに駆け込みイャンクックしたいのだ。
ミラボレアスG級の快感!そう表現しても良いかもしれない。
それほどのご褒美を前に身動きが取れなくなっているのは、猛毒を食らいつつバッチリ気絶しているハンターに、銀リオレウス三体が突撃してくるようなものだ。

しかし、フォックスは動けなかった。
今存在感を出してしまえば、必ずあのグループに声を掛けられるだろう。
するとどうだ。断るのもおかしいじゃないか。
これ以上ウルフの顔を間近で見てしまえばおしまいだ。
グラビモスフレアの如く、僕の狂走エキスは龍撃砲してしまうだろう。
それだけは防がねばなるまい。
その一心でフォックスは耐えていた。

その時だった。隣の女子達から噂話が聞こえてきたのは。

「ねぇ、ペッピー先生がウルフのこと狙ってるって知ってる?」
「ええ、ウソ!だって男同士でしょ?」
「知らないの?ペッピー先生ってホモなんだよ」
「ええっ」
「薄々そうかなとは思ってはいたけど…」
「まさかマジ?」
「そうそう。で、次の獲物がウルフ」
「うわぁw」
「オッサンに掘られるなんて可哀想だね〜」
「キャハハ」

ガタン!!
フォックスの机が大きな音を立てた。
無意識に身体が動いてしまっていた。
表情が強張っているのが自分でも分かった。

「あ、フォックス。どうしたの?」

「う、ううん?ちょっとトイレに行きたくて」

「あっはは、何それww
道空けるからぁ、早く行ってきなよ!」

教室を出たフォックスの顔にはうっすらと汗が滲んでいた。
ペッピー先生だって!?
実はホモだったなんて…今度掘ってもらおうかな…いやそんな事を考えてる場合じゃない!!

「次はウルフを狙っている」!?

大変だ、ウルフが掘られる前になんとかしないと…
でもなんとかって言ったって直接会って話なんかしたら爆発しちゃう!
ウルフに直接合わずにこの危機を回避する…そんなの出来る訳無いよ…
ああどうしよう!このままじゃペッピー先生にウルフが襲われちゃう!!

その瞬間、フォックスに電流が走る。

「……襲われちゃう?」

暫しの静寂の後、フォックスの顔にはいつもと変わらない笑顔が戻っていた。

「そうだ!!
襲われる前に、自分で襲っちゃえば良いんだ!!」


そして後日、まんまと屋上に誘い出されたウルフは、フォックスと連結するハメになったのであった。

「はぁ…はぁ…またイキそうだよっ…」

「キモいわ…耳元に息吐くんじゃ…っ!ねーよ!」

ウルフは両手両足を縛られ、フェンスにそれを括り付けられている。
フォックスが腰を打ち付ける度、裸のウルフの肉体がフェンスを掻き鳴らす。

もう2時間は経ったであろうか。
連結され続けたウルフの足間には
泉の如く、フォックスのクーラードリンクが滴っていた。

フォックスは絶倫だった。
強走薬グレートならば10本はとうに超えているだろう。

長い時間執拗に尻尾責めをされたウルフの意識は、部位破壊になりつつある。

「ああ、ねぇこれ分かる?
僕のマトングレートにウルフのランポスホーンが絡み付いてるのが。
すっごく女王笛ランゴスタだよ…
なんでこんなにG級なのか不思議でたまんないよ!!」

「はぁっ…やめろよ…俺は男にカンタロスされる趣味は無いんだよ…っ」

「ウルフは僕の事が嫌いなの?
僕はこんなにウルフをフィーバエしてるのに…
そんな悪い子にはもっとショウグンギザミしないとねぇっ!」

「うあっ!…おまえ、なんでそんなにドスイーオスなんだよ…
やめてくれよ!最近出来た彼女がっ…」

「そんなの知ってるよ!あの春夜鯉みたいな女でしょ?
あんなのより僕の方がウルフの事を好きに決まってる!!」

ついつい、声が大きくなってしまう。
フォックスは苛立ちで強く強く腰をヒプノックした。

「あああっ!…なんでそんなの…わかんだよっ」

「…僕がドドブランゴだからさ…小雪玉も大雪玉も似た様なものなんだよ
チャチャブーな気持ちは止められないんだ」

「…っく、もう…好きにしろよ…」

「ありがとうウルフ…君ももっと気持ちよくさせてあげるよ…
ぼくのジャギィをよく見てて、フルフルしちゃ駄目だ。
ここからだんだんクロオビランスになって行くんだよ」

少しずつ、ウルフの頬がポポノタン色に染まって行く。
上気したフォックスの口元は、いやらしい形をしたその感情を物語っている様に見えた。

「…そんなの、出来る訳ないじゃん」

「大丈夫。僕を信じてよ。
きっとリオレウスがリオレイアになっちゃうくらいババコンガさ」

フォックスは唐突にウルフのガノトトスに手を突っ込んだ。

「っ!ああっ!今来た!
頭がマカライト鉱石になるのが分かるっ!」

「ふふ、ウルフはモノブロスだね。
そんなにすぐセッチャクロアリなんて…
本当はオオツノアゲハなんじゃないの?」

「そんな訳…ないぃっ」

「嘘だぁ、ここをこんなにドラグライト鉱石にして。
そんなに速射LV3だった?
こんなのロングバレルでも付けないとね」

「うぅ、そんなのっもうドキドキキノコだよ!!
フォックス、俺ヤバいよ!」

「いいよ。君の黄金芋酒なら受け止めてあげる。僕の黄金米と一緒になろう。そして僕らはヤマツカミになるんだ」

ウルフが身体を震わせる。
すかさずフォックスが身体を密着させてーーー

「ああっ!!モスっ!モスーーッ!!!」ビュルビュルッ

「あはっ!いっぱいゲリョスしたね…
今のウルフ、最高にG級だったよ…」

夕日が沈むと同時に、新たな二人の関係が始まった。
それはとても綺麗な、孤高に咲く雪山草の様な、儚いとも言える関係。
この先に、ペッピー先生との修羅場が待っていることを知る者は、まだ誰も居なかった。

第一部~fin~
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