短編小説

□愛をくれ!
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「倭くんは、寂しかっただけだよな?」

「...」

「ほら、ついたぞ」

いつのまにか、家についていた

「よし、飲むか!」

「え...?」

「ワイン!」

「ワイン?」

「そう、ワイン。たしか〜あった」

「勝手に飲んでも大丈夫?」

「大丈夫、大丈夫」

高瀬さんは、冷蔵庫からとったもので、つまみをつくり飲みはじめた

「倭くんも飲むか?」

「俺は、未成年だから...」

「そうか、じゃあこれ飲め!」

高瀬さんがだしてきたのは、ジュース

「ジュース?」

「うん、ジュースならいいだろ?」

「うん...」

高瀬さんはワイン、俺はジュースで飲みまくっていた

みたい...


「そういや、瑠樹ちゃんはかわいいよな」

俺は一瞬、固まった

「うん...」

「でも、倭くんも負けずにかわいいよ」

「そんなことないですよ」

「まあ、瑠樹ちゃんは主婦って感じがするよな〜なんでもできるし」

ズキッ

「そっ、そうですね」

春菜さんは、なんでもできるし

もしかしたら、伊吹と付き合ってるかも...

「もしかして、伊吹のことが好きなのか?」

ドキッ

「えっ、何言ってるんですか!」

「俺は、倭くんが好きだよ」

「うわあ!?」

高瀬さんは、俺の上に覆い被さるようになっている

「倭くんかわいい」

え、キスされる

いやだ...

伊吹...

伊吹!!

「おい!何してるんだ!」

「え...伊吹!」

「あれ?伊吹たち、もう...帰ってきたの?」

伊吹は今にもなぐりそう

「てめ...」

あ!

やばい!

「伊吹!やめて」

「なんでだ」

「いいから、もう」

俺はそのまま部屋に向かった

いろいろありすぎて、何かがこみあげてくる

俺、泣いてる


トントン

「倭くん?」

ききたくなかった声

「今日は、ごめんね?イライラしてたみたい...元気だして?じゃ、おやすみ」

俺は泣いた

何もかも嫌になった

もう、やめようかな

この仕事、

好きでいちゃダメ

きずつくなら、もうあわないほうがいい
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