雷神様と百鬼夜行!
□雷神様とお宅訪問@
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「妖怪ク〜〜〜イズ第17問。次のうち鳥を従えて飛ぶ火の妖怪は何?a.釣瓶火b.ふらり火c.姥火」
「う〜〜ん…cですか清継君!」
「ブー!! 鳴神さんは何だと思うかな?」
「………ふらり火」
「ピンポーン!」
清継が出す問題を律儀に答えた零は、自分は此処で何をしているのだろう……と小さく溜息した。
「ハッハッハ、島くん君はまだまだだねぇ〜気合が足りないよ」
「きあいっ…すか」
「今日は花開院くんに気合を入れてもらうからねー!!」
「気合……ですか」
ハイテンションの清継に比べ、ゆらは無表情でテンションが低い。零は最早相手にしていない。
「それにしても、噂にたがわぬボロ屋敷」
「…失礼だよ」
「そうかい?それはすまない!」
まったく悪気のない謝りを受け流し、また溜息を吐いた零。そして漸くリクオが門から顔を出した。
「ごめんごめん、遅くなっちゃって…」
「本当に遅いぞ奴良くん!!さっさと案内したまえ」
相変わらず偉そうな清継は、屋敷に入るなり「妖怪屋敷で妖怪会議だ!!」と言い「ちょっと清継くん、奴良くんに失礼だよ」と怒られているにも関わらず、やはり反省の色がない。
零は清継を眼中に入れず、辺りを一度キョロリと見渡した。―――所々に感じる妖気に、呆れた。
「(隠しきれてない彼らも彼らだけど…気付かない花開院さんも悪いな。陰陽師なら尚更)」
自分とは敵対関係にあたる彼女を、思わず心配してしまった。
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