逆説
□25
2ページ/5ページ
† † †
「よく言ったぞ、ツナ」
口角を上げたリボーン。
ツナは、力強い光りをその瞳に宿しながらXANXUSを見た。
XANXUSはニヤリと笑いながら言う。
「ボンゴレの歴史に刻んでやる。XANXUSに盾突いた愚かなチビが一人いたとな」
「一人じゃないぜ!」
XANXUSの言葉に反応し、素早く武器を構える守護者達。
「10代目の意志は、」
「オレ達の意志だ!!」
「個人的に」
「雲雀先輩に同じく」
「くるかガキ共!!」
「いいねぇ」
「反逆者共を根絶やせ」
今にも戦い始めようとする守護者達にチェルベッロが「お待ち下さい!」と制止をかけた。
「9代目の弔い合戦は」
「我々が仕切ります」
「なに!!」
「ってか勝手に殺すなチェルベッロ」
了平が声を上げ、零がムスッとした顔で小さくチェルベッロに告げる。彼女らは「申し訳ありません」と淡々と返すと、説明を続けた。
「我々にはボンゴレリングの行方を見届ける義務があります」
「何言ってやがるXANXUSの犬が!!」
「口を慎んで下さい。我々は9代目の勅命を受けています。我々の認証なくしてはリングの移動は認められません」
「よくも抜け抜けと!その死炎印は、9代目に無理矢理押させたものだな!」
バジルの言葉に、XANXUSは笑いツナが悔しそうに表情を歪める。
「我々は勝利者が次期ボンゴレボスとなるこの戦いを、
大空のリング戦と、位置づけます。
すなわち今まで行ってきた7つのリング争奪戦の最終戦です。いかがでしょうか?XANXUS様」
「悪くねぇ」
XANXUSが迷いなく答える。
「それでは明朝、並中に皆さんお集まり下さい」
「あーらら、モドキに執行猶予あげちゃったよ」
チェルベッロの後、ベルフェゴールが笑いながら明らかな挑発をしてくる。獄寺達はすぐに反応したが、リボーンは冷静だった。
「ツナは修業で力を使い果たしてたんだ。グッドニュースだぞ」
「フッ。明日が喜劇の最終章だ」
「せいぜい足掻け」ピンッと大空のリングの片割れをツナに投げ渡すと、XANXUSは手に光を集め、一気に明るさを増すと―――
「!」
「消えた…あの女達もだ…!」
呆然と了平が呟く。
.