雷神様と百鬼夜行!
□雷神様と陰陽師
3ページ/4ページ
「やっぱり零さんは素晴らしい…!」
「……………」
イマイチよく分からないよ及川さん……。
及川さんは私の手を取り、距離をつめてきた。ていうか、手冷たい……彼女は雪女か何かなのかな?
「零さん、あのっ良かったら私と友達になって下さい!」
「…友達?私と?」
「はい!」
予想外の言葉に、思わずキョトンとしてしまった。
…友達………私と?しかも、妖怪の子と………。
じっと真っ直ぐこっちを見てくる及川さん。その瞳は一直線に私を貫く―――かなり、純粋に、私と友達になろうとしているようだ。
「…いいよ。友達になろう」
「!! ほ、本当ですか!?……わっ、違う違う、リクオくーん!零さんとお友達になれましたー!」
ぴょーん、と跳ねる程嬉しかったのか、及川さんは奴良くんに飛び付いていた。
………参ったなぁ……。
女郎蜘蛛との約束…早速あやふやにしちゃったよ。後でなんて言おうか……怒ると怖いんだよね。
そろそろ教室に戻るよー、と二人に声をかけ、先に歩き出した。
これ以上関わるのは―――厳禁なのかな。
ただ純粋に友達になって欲しいと言ってきた及川さんが嬉しくて、つい頷いてしまった。―――ああ、もう。
人間と妖怪。
どっちが悪いのか、
分からない。
【雷神様と陰陽師】
(頭がぐるぐるする)
→Next後書き