逆説
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やっと来た。
沢田先輩――……!
「あれは………」
「じゅ…10代目!!」
「………」
「遅いわ、先輩」
零らが喜んで沢田先輩を見ているとき、XANXUSが不敵に笑いながらその様子を見ていた。
「来たか。……だが」
尚もゴーラ・モスカの暴走は止まらんかった。
背中の爆弾を飛ばして校舎を壊すゴーラ・モスカを一瞥すると、爆煙に紛れてリボーンと少年が走ってきた。遠いから声は聞こえないが、表情からするに驚愕しているのは見て分かった。
モスカの爆弾が沢田先輩の一点に集まっていく。
「カスから消えていく。それに変わりはねぇ」
―――結構近くにおるから、XANXUSの言葉がよく聞こえる。くそー、殴りたい。
沢田先輩は降ってくる爆弾に目も止めず、手にしたグローブにオレンジ色の炎を燈したと思ったら空を飛んで炎で爆弾を壊した。
………空飛んでるよ。
おそらく、沢田先輩のグローブの炎の力だろう。
グローブの炎を逆噴射して空を飛んでるんや。
「……やっぱり、あの炎の色は……」
六年前のあの時。
全てが終わったあの後、零を迎えに来た―――……
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