黒き憂鬱

□第一章 弐話
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少女の彼に対する考察



ああ、彼に会うなんていつぶりかしら。

幼い私から父を奪い、優しかった親戚のお兄ちゃんやおばさんを奪った彼に会う
なんて。


父ら一族の者が殺され、残った私と母と一族の一部は彼への復讐を誓った。最も
、私の我が儘に他の人が付いて来てくれただけで、近しい人を殺されていない残
った一部は彼に怨みなど持ってはいないのだけれど。


彼がこの学校に来るのは知っていた。
でも私がこの学校に通い始めたのは彼が来ると知る随分前だし、彼を待つつもり
でここに居る訳ではなかった。
むしろ復讐しようは思ったけれど、それ以外にも一般人らしく生活したいという
感情だって少なからずあった。
だから私はこの平均的な学校で平和的に生きていければそれで良いとまで思わな
いが、少なくともこのタイミングで思い出させるように現れないで欲しかった。
かくして彼は再び私の平穏を奪う、のかもしれない。

でもそれはそれで良いと思う。だって私は復讐が出来るのだから。でも私の復讐
は彼を殺すとか仲間を潰すとかそんな物騒な事じゃない。だから他の人は巻き込
まない。これは私の彼だけに対する復讐。難しいことじゃない。ただ、彼に誠心
誠意心から謝って欲しいだけなの。

彼の名は―風無夜玖。
私の大事なものを奪った人。


(少女の彼に対する考察)

――――――――
さて、彼女は誰でしょう?
皆さんの想像して居たであろう厚化粧の女も媚びを売ってボンゴレをたらし込む
女もここには存在しません。

これが予想外でしたら、私達も設定を考えまくったかいがあるというものです。



(書き手:管理人A)



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