言魂

□足りないもの…
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街を歩く。

いつもの江戸の町。

いつもの団子屋。

何一つ、違うことはない。

天人が歩いているのも、

チンピラ警察が仕事サボってんのも、

なんも変わらない。

だけど、一つ。

『何か』が足りない

シンと静まる部屋の中、

綺麗に飾られた、部屋の真ん中で、

静かに眠る君。

静かに手を取って、

握り締める。熱の通っていない、その掌。


街を歩いても、

団子食べても、

足りなかった違和感。



隣に足りない君のぬくもり
(この手を握り返してよ、じゃないと銀さん…)

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