「じゃ、お先に失礼します!」


慌てて身支度を整え終えて、バイト先の店長にそう告げれば、店長は笑顔で気を付けてねと言ってくれた。自動ドアを出て、彼と待ち合わせてる場所まで走ろうとした、ら。


「そんなに慌てるとすっころぶぞ」


ぐい。いきなり手を引かれたかと思えば、そのままぎゅっと抱きしめられた。一瞬、誰かと思ったけどふわりと香った大好きな匂いに彼だと気付く。


「じ、ろう?」
「あぁ。早く着きすぎて暇だったから迎えに来た」


序でだ序で。そう言った次郎の手に触れてみれば何時もより冷たくて。相当待たせてしまったらしい。


「……ごめん、」


謝れば、わしゃわしゃと頭を撫でられた。髪がグシャグシャになるなんて考えるのは二の次で。訳が分からずきょとんと彼を見れば、普段あんまり見せることの無い優しい笑みを浮かべていた。


「ほら、」
「?」


差し出された手をおずおずと握ればそのまま次郎の着てるコートのポケットへ。


「こうすればあったかい、だろ?」


にこり。私は笑顔で頷いた。











冬だからね!
(珠にはいいんじゃない)










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あれ?これ前に似た内容で蓮二君で書いた気が…あれ?まぁ、いっか!←←

拍手ありがとうございました!(´∀`)


パチパチ



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