Clap log

□幽霊なんていねーんだよ!
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桜が散りはじめ
雨の日が続く今日。



それは突如として起きた。




『あ゛〜うざいな!!最近は湿気のせいで髪がうまくまとまらいぞ…うんυ』


今日は久々に旦那との任務が入ったため(?)髪型をうまくきめたいデイダラ。


手の口にワックスを含ませて懸命にセット中‥



イライラもピークに達し、髪をむしり掻いた時だった。



「ペッ、ペッ‥マズイもんを食わすなデイダラ!!!」


誰も居るはずのない部屋に野太い声が響く。


『…うん?』


気のせいだと思い、再び髪を結わえようと手を頭にもっていくと…


「ぅ、わっΣやめろー!!」


『え…?』


今度ははっきりと聞こえたソレに薄気味悪くなりつつ、辺りを見渡すも、そこは乱雑に散らかった物以外当然、何も見当たらなかった。


『……(滝汗)』


「ここだここ!!」


『Σも、もしかして幽霊!!?』


「アホォオオオ!!!わしはここにおるとゆうとるが!!!」


幽霊かと思われた大音量で話す主。


その方を向けば右手の口が歯軋りをしていることに気づいた。





『…手?いやそんな訳はないぞ、うん。』


「いや、そんな訳があるんだが。」


凝視していた右手の口が自分の意志とは関係なくパクパク動いているではないか。



デイダラ唖然…



「わしとて話すこと位、造作も無いわ。」


『今まで一度も話したことがなかったのにか、うん?』


「今まで堪忍してたんや。だけどもーおこったでぃ!!」


『は?』


「マズイ粘土やら髪の毛やらフケやら……極めつけはワックスまで…なんでもかんでも食わせおって…おまえは何様のつもりじゃー!!!」


大音量で怒声をあげるその手に、なんで口が感情を持ってるんだ?と心内で疑問を抱いていると更に左手が疼く。


「そうよそうよ!!私たち、毎日毎日苦しくて屈辱的で…悲しいったらあらしないわ!」


先ほどまで大人しかった左手から異様に間だかい声があり、みてみれば、口から涙?ヨダレ?を流しながらおいおい泣いているではないか。


「そんなに泣くでないアリス!!頑張って堪えればいつか神の御加護があるじゃろう。」


「そうですねジョンソン!!私は負けませんわ。」


「そうだ、いいぞアリス!!


「ジョンソン!」



急に始めた熱いやり取りとない両手に絶句するデイダラ。


(オイラの手はメルヘンか…うんυ)
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