小説

□月蝕
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隆也・・・

県大で久しぶりに隆也に会ったせいだ。

何で、こんなに気になるんだ。
ベッドに寝転がりながら、ボールを放り投げて弄ぶ。
殆ど、奴の事なんて忘れていたのにな。

忘れていた割に、スタンドにいる隆也が一目で判った。気がついたら駆け寄って声をかけていた。
これから公式戦だなんて事はすっかり頭から抜けていて、秋丸に怒られたけどな。

あれ以来、どうにもイライラして仕方が無い。

こんな気持ちをいつまでも抱えてんのも、精神衛生上、良くねーな。

携帯を持って、家から飛び出した。

隆也の家は覚えている。
オレは自転車を走らせた。

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