小説
□月蝕
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あっ、今日は月蝕だったっけ。
◇◇月蝕◇◇
オレの部屋から見上げた月が、少しずつ欠けていく。
明るく光っていた月に、黒い影が侵食していき、満月から三日月へと形を変えていく。
なんだか、オレの気持ちを表している様だ。
春の県大が終わってから、なんだかイライラして仕方が無い。
野球一筋だったオレの心のどこかが、徐々に徐々に欠けていく気がする。
こんな気持ちになった原因は、ただひとつ。
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