橙色の水たまり

act.8
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色んな思いを残しつつ、終了したアリス祭の後は…

  「来週から前期試験で―す♥」


鳴海たちは色々言っている。
優等生賞レースに大きくかかわるとか、
カンニングするなと言う、神野の脅迫などとにかく色々。
でも、鳴海の言ってることはウチには無関係。
帰る家なんてないし。物心ついた時には学園だった。

ウチと同じにされたくはないかもしれないが、
棗も同じだろう。
棗の場合、いい点を取っても学園が許さないし、
そもそも棗にやる気がない。


ふと、横に目をやる。
すると蜜柑が何やら喚いている。

『蛍ー、蜜柑どうしたの?』

「テストよ。バカには辛い関門よね…」

『あぁ、それか。確かにねー…』

蜜柑らしい理由だ。
蜜柑って…バカなの? まぁ、突っ走っちゃうとことか
単純すぎるけど…、あ、だからか。

委員長は優等生賞について説明している。
今年の優等生賞は委員長だろうな…。

その後、蛍に誘われて一緒に勉強することになった。
蜜柑はいいのかと尋ねたが、いいのよ、と返され
苦笑するしかなかった。


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