novel
□眠気>君。
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「紫苑。シよ?」
「…眠いから無理だ…」
現在僕はベッドに潜り込み、ほどよい眠気が襲ってきている。寝る準備は万端なのだ。
この眠気に逆らわず眠りに就くのは、とても心地いいだろう。
既に目を開けるのも億劫なのだ。
「ふうん…。ならその眠気、覚まさしてやるよ。」
「あっ…!ねず、も…やらぁ!!」
僕の中でネズミの指が蠢く。長くねちっこい愛撫を続けられた身体は快感に呑み込まれ、自分の身体だというのに全く言うことを聞いてくれない。
「目、覚めただろ?」
指の動きは弛めず、ネズミは微笑む。
今は違う意味で意識が飛びそうだ。
「沈黙は肯定ととっていいかな?坊や。」
「ぼう、や…て、あっ、いうなぁ!!」
「はいはい。じゃ、挿れるぞ。」
「やっ…」
今の僕が持てるありったけの力を振り絞り、腕を突っぱねる。が、ネズミに触れる程度の余りにも弱々しい抵抗。
その手を捕まれ、掌をペロリと舐められる。そんな行為にも快楽を拾う身体。
「あっ…」
「まだ足りない?なら今日は蕩けてしまうような快楽を与え続けてやるよ。」
「ちが…!!や、やだぁ…!!あ、んむ…」
抵抗も虚しく深く口付けられる。
咥内でネズミの舌が巧みに動き、蹂躙される。歯列をなぞり舌を絡めとられ飲みきれない唾液が顎を伝う。
呼吸すらまともに出来ず、脳が酸欠を訴えている。そんな状態を知ってか知らずか、ネズミはひたすらに咥内を侵し続ける。
酸欠と快楽で意識が朦朧としてきた頃、再びネズミの指が僕の中に侵入してきた。
「ん…!?ふぁ…あむ、ああっ…!!」
強すぎる刺激に身体がしなる。
数本の指が中でバラバラに暴れまわり僕を翻弄する。
呆気なく絶頂をむかえる。が、ネズミは愛撫の手を弛めることはしなかった。
「あ、ねず…!!ああっ!っは…くる、し…あ、む…」
射精したばかりの身体は更に強く快感を拾ってしまい、狂ってしまうのではないかと恐怖を覚えた。
感覚が麻痺してしまうのではないかと思うくらい唇を貪られ、 僕の中には激しく出し入れされるネズミの指、更には余った手で自身を上下に扱かれ続けた。