蒼夢
□もっと笑って
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「傍に居てもいいですか?」
彼女は微笑みながらそう言った。
真っ直ぐに自分を見つめるその瞳に偽りなど見受けられなかった。
昔から、彼女は真っ直ぐな人間だった。
ここで再会したときは自身の目を疑った。 月日が経っても彼女は彼女のままだった。
「久しぶり」と声をかけられたとき、失った物を取り戻した気分だった。
ずっと傍に居てほしかった、居てくれるものだと思っていたのに居なくなってしまった彼女を、酷く憎んでしまった自分を叱咤した。
失ったわけでは無かったのだから。
僕はたくさんの物を奪われてしまった。
もう奪われたくなんてない。離れたくもない。
だからこそ自分からも願う
「僕の傍に、居てください」
彼女は笑ってくれた。
「ずっと傍にいるからね、君がもっと笑顔になれるように」
その言葉だけで、僕は十分嬉しかった
2011.11/4
大分前に書いたやつ。
いつ書いたんだろう?CTがつがつやってたときだとは思います。
ジンには「兄さんは僕が殺すんだ!あははは!」なんて笑顔じゃなくて幸せな笑顔ができるようになってもらいたいです
ジンだけじゃなくてラグナにも、みんなにも