くりきん ネツゾウストーリー

□謎の考察
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まず始めに、こちらの文章は読み辛いです。
お時間のあります方は是非、じっくりとよく内容を考えながら読み進めて下さい。文章力や説明力がございませんが、大変申し訳ありません……


キン図鑑に一種類毎に記されている「キン言葉」。皆様はこれをどのように思いますか?
あっても無くても変わらないもの、無駄なもの、少しは面白いがその程度のもの……とお思いの方も中にはいるのではないでしょうか。
ただ、私はそのようには思いません。これはかなり面白いものだと思います。

私は、ゲームに登場するキャラクター達が使うキンのキン言葉を調べて楽しむことがあります。
例えば、ぱんぷキンのキン言葉は「勇気」で、ハナキンのキン言葉は「愉快な仲間」です。これらはゴローの使用するキンなのですが、キン言葉が彼の性格や特徴を表しているようにも見えませんか?

更に意味ありげな二つの言葉が並んでいることも。
「儚い夢」と「愛の告白」。これはそれぞれちゃキンとハートリアのキン言葉。そう、院長が使っているキンです。何か、知られざる過去のようなものを感じさせませんか?
また、アスカ先生の使うキンのキン言葉にも目を向けてみると、タマモグランは「恋の始まり」、ニガミンは「つらい思い出」だということがお分かりいただけるかと思います。こちらも、なにか彼女の過去と結びつきそうな言葉に見えます。バトルトーナメント編でのジョニーと彼女とのやり取りを思い出してみると……少なくとも私はですが、想像が膨らみます。

これらの例だけを基に考えても、「キン言葉は偶然だ」、「考えすぎではないか」と言われても仕方がありません。
しかし、さらに興味深いキン言葉を持つキンを使うキャラクターがいるのです。

そのキャラクターとは、ずばりメグミです。
スクリウムのキン言葉は「永遠の別れ」、クリスターリアのキン言葉は「平常心」でしたね。しかし、これらは彼女の性格を表している言葉でもなければ、彼女の過去を匂わせる言葉でもない。そうです、なぜならこのキンを彼女に与えた張本人はシンだからです。
つまり、シンのメグミに対する感情が含まれているのだと思います。
それを読み取るために、これらのキン言葉を文章になるように繋げてみました。

「永遠の別れ」を経験することになっても、「平常心」でいろ。

まだ結びつかないかもしれません。しかし、この文章を頭の中に何度目かに思い浮かべた時、私はこのようなことを考えました。

「実は、シンは最初からゲンゾウが主人公に負けることを予想していて、実際にその通りになったら自分は島から出て行こうと既に決めていたのではないか?」

メグミは最強のキンに憧れていたと同時に、シンに憧れていたか、それに近い感情を抱いていたと思えます。しかし、そんな彼女にこのキンを渡したのです。その憧れは捨てろ、捨てなければ別れがつらくなる。そういった感情を込めて渡していたのかも知れません。
また、憧れを捨てるという意味ではこういった意味も含まれているかも知れません。

「自分は島民にとっては悪事であることをしているのだから、そのような自分に憧れてはいけない」

シンは、キンオブゴッドを復活させることを本当に良いことだと思って父ゲンゾウを手伝っていたのでしょうか?
弟のカズキもリクウの存在を知っていたようですし、主人公を「リクウの末裔」だと予想していたならば、過去にそのリクウがキンオブゴッドと戦ったことも知っていたはずです。その結果、島は救われたのです。つまり、それを知っていたということは、キンオブゴッドが悪魔のキンだということも知っていたはず。それならば、そのキンを復活させようとしているのだから自分が悪いことをしているという自覚もあったはずだと思うのです。

しかし、それを知っていたとしてもシンはゲンゾウに盲従していました。
やはり、父のことが大切だったのでしょう。例え父がキンオブゴッドに体を乗っ取られていても、その父の言うことには従っていました。
ですから、自分は悪事を働いている。しかしゲンゾウのためにそのようにせざるを得ない。そういった葛藤もあったのだと思います。

また、シンがこのような台詞を吐くシーンも見られました。

「よくやった。褒めてやろう」

シンが既にキンオブゴッドを悪魔のキンであると知っていたならば、父親が甦ることを密かに望みながらも、やはりそのキンで島が埋め尽くされることには人並みの抵抗があったはずです。何故なら、ゲンゾウが所長だったころのバクテリアンラボでは人の役に立つキンの研究を行っていたからです。その研究で人の役に立つと分かったキンや、それ以外のキンも尊いものだということは感じていたと思います。ゲンゾウが死去してからはヘルマンが所長になりましたが、実質彼はその役割を果たさずにただ利用されていた。「『キンオブゴッドに体を乗っ取られた父』に盲従しているシン」に利用されていたのです。おかしな研究をしていることも、シンの意思ではなかったはずです。
話を元に戻しますが、シンにもキンオブゴッドへの抵抗があったからこそ、それを倒してくれるであろう主人公が勝利した時に「よくやった」と言ったのでしょう。

あのシーンも説明がつきそうです。

「サークリアの質を高めたうえで取り込んだ方がよろしいかと……」

台詞は全くのうろ覚えですが、そのようなシーンがあったはずです。
もしもその時点で、シンがささやかながらも主人公に父を倒してもらうことを望んでいたとするならば、これは主人公が力をつけるまでの小さな時間稼ぎだったのかも知れません。その時のキン能力ではまだ不安があったために……時間稼ぎといえば、湖の地下室に主人公が向かう直前にバクテリアンX2を放したことなどもそれにあたるのではないでしょうか。
そして、最後にはニガミンを摂取した自分自身が時間稼ぎとなりました。
彼に主人公が負けた時に、このまま主人公を捕まえてキンを根こそぎ奪うことも出来たはずですが、何故かそれはしませんでした。そうして主人公を一旦逃がしたのは、やはり父と戦うために必要なキン能力を身に着けさせる狙いがあったのでしょう。
そして遂に主人公が彼に勝利すると、ゲンゾウを乗っ取っていたキンオブゴッドの本性が丸裸になります。そして、父親への希望は砕け散ってしまった。
ゲンゾウが負けると、主人公たちとは異なる出口(主人公の勝ちを予想して、あらかじめ用意しておいた?)から地下室を脱出した。そして、すべてが終わった後に、島民に申し訳ないことをしたのでナノアイランドに居場所がなくなり、船で島を出たという訳です。

以上、キン言葉から予想以上に広がったシンの考察(妄想?)でした。
このような考えに至るまでは、私にとってシンはただの謎多きキャラクターでした。しかし、今ではシンは切ないキャラクターにしか見えません……


つまり、キン言葉は決して無駄な要素ではなく、むしろとても重要な要素の一つだと思うのです。物語の大部分はキン言葉で説明がつくのではないか、製作者の方々のただならぬ意図が込められているのではないだろうか……そのようにさえ感じてしまうほどです。
このような謎の考察でしたが、最後までお読みくださった全ての方々にお礼申し上げます。ありがとうございました!

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