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□初めての授業
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私は初めての授業が魔法薬学だということに気づき、一人で喜んでいた。
人一倍早く来た教室はまだガラガラだった。
『(はぁ、早く魔法薬学始まらないかなぁ……)』
私は一人羽ペンをくるくる回しながら鼻歌を歌っていた。
気づくと回りはワラワラと人がいっぱいいた。
そしてバーン!!と、扉を開けてスネイプが入ってきた。
「このクラスでは杖を振り回すような馬鹿げたことはやはん。そこで、これでも魔法かと思う諸君が多いかもしれん。フツフツと沸く大釜、ユラユラと立ち上る湯気、人の血管の中をはい巡る液体の繊細な力、心を惑わせ……………………」
『(長い!長いよ!どんだけしゃべるの!?)』
私は最後までこの大演説を聞き終える前に寝る体制に入った。
『(おやすみなさーい)』
私は心の中でおやすみなさいをスネイプ先生に言って目を閉じ睡眠に入っていった。
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私が目を覚めるともうゴーンゴーンと鐘のなる音がして授業が終わっていた。
『…………………は…?』
なぜ終わってるのか
寝ていたからだ
いやそうじゃない…
なぜ皆眠ってる私に注意して来なかったのか…?
スネイプ先生までなんで注意しなかったのだろう???
だって調合だってあったはずだよ!?
なんでどうして!?
「ねえ名前、どいして魔法薬の授業中いなかったの?」
『え?ハリー私ずっといたよ。居眠りしてたの』
「え?だって、君、いなかったじゃない!」
『だからいたって』
そんなに私の存在否定したいか。
「おっかしいな……」
『そうだねおかしいね』
私は少しイライラしていた
私はちゃんといたのに
寝てたけど
ちゃんといた
それなのにハリーしさえ存在を認めてもらえないのか!
私はハリーをおいて駆け出した。
次の授業のことなんか考えずに……
ドンッ!!!
『いた!』
いつの間にか目にたまっていた涙か振動でポロリと落ちた。
「名前!?」
『オッサン……??』
私はオッサンの声が上から聞こえてきてふいに頭をあげた。
ぶつかったのはオッサンだった。