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□哀しみ
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私は部屋に帰ろうと廊下を下を向いて歩いていた。
だからか前からくる人物に気づけなかった……
どんっ
『…タ…すいません……』
「グリフィンドールかね…何を下を向いて歩いている!グリフィンドール5点減点!」
『そんな!』
「口答えをするな!プラス5点減点!」
『……………』
「…?Ms苗字かね…?」
『はい!』
私はやっと自分と気づいてもらえた事に嬉しく思い、顔を上げて元気な声で返事した。
「貴様!何故さっきの授業にいなかった!どこにいたのだ!」
『え、あの……』
私はすぐに弁解しようとしたが、やめた
授業中に寝てたら体が消えた、なんて信じてもらえないし、授業中に居眠りしたなんていったら怒られるに決まってる…
『すいませんでした……』
「…!早速サボりか。だからグリフィンドールは馬鹿の集まりと言われるのだ。我輩の授業を受けずともいいと思っている。」
『ち、違…!!』
「我輩に口答えする気かね」
『い、いえ……』
私は何も言えなくなって下をむいた。
「君には失望した。それでは我輩忙しいので…」
スネイプ先生はそれだけ言うとスタスタと何事もなかったかの様に歩いていった。
私は静まり返った廊下で、体温が急激に下がっていくのを感じていた。