捧げ物

□Manyhappyreturnsoftheday
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「はあっ、はあっ…え、炎真…だ、大丈夫?」

「はあっ、はあ…ツ、ツナくんこそ…へ、平気…?」

結局あの後、三時間もゴーストラビリンス(←お化け屋敷の名前)をさ迷うハメになった。

ずっと走りっぱなしで、気付けば外に出ていた。

よくもまあ、体力が続いたものである。

もうクタクタだ。動きたくない。

昼頃に来たので辺りはもう真っ暗だ。

「…あっ、ツナくん! 見て、あそこ!」

「え…うわぁ…!!!」

炎真に言われるままに見てみれば、そこには綺麗に飾られたクリスマスツリーがあった。

まだクリスマスには大分早いが、辺りが暗い今、そのツリーは暗闇に映えてキラキラと輝き、とても綺麗だった。

「…今日は散々だったけど、楽しかったね」

「うん! 今度はクリスマスシーズンに来ようよ! きっと雪も降って、もっと綺麗だよ!」

「うん!」

リボーンが来てから波乱続きで、毎日散々だったけど、楽しかった。

リボーンが来なければ、きっとこうして炎真とツリーを見ることも出来なかったのだ。

今度のクリスマスには去年より少し高い珈琲豆でも贈ろうかな…

いつだったか覚えた英語をふと思い出して、そっと…その意味を噛み締めるように、呟く。

「…Manyhappyreturnsoftheday」

―――今日のこの良き日が、何度も巡ってきますように。

こうして騒がしいけれど賑やかで楽しい日常を、また迎える事が出来ますように。

それが俺の、願いです。

終わり
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