★ドリーム★

□殺し愛
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“銀”でできた小刀
それは羅刹たちにとって刺されたら
ひとたまりもないもの……



それを綱道さんは私に渡し
「沖田総司を殺せ」
それだけ言って去って行った



私にとって新選組は仇だ
長州藩士であった父は新選組の
沖田総司によって殺せれた…



そう私は父の同志から聞いた



私は彼ら新選組に…沖田総司に…
復讐してやる…



その矢先、私は綱道さんに会った


そして綱道さんの手引きによって
新選組の女中…もとい間者として働き始めた



奴らの内部事情や動向を逐一報告した


鬼のような人たちだと思っていた隊士や
組長たちとも少しずつ親しくなった



怨んでいた沖田総司とは心外にも
気が合い組長の中では一番親しくなった
……と思う


新選組の人の世話をしていくうちに
“羅刹”のことを偶然知った
殺されそうにはなったが
運よく殺されずにすんだ




その後
鳥羽・伏見の戦いが起き
その際、沖田総司は変若水を飲み羅刹となり
銀の銃弾をうけ負傷
生き残った新選組の人たちと江戸に向い
いま養生してる


なんとか生き残った私は沖田総司の
身の回りの世話を任された



そして、綱道さんと再会し小刀を渡された


この小刀で胸を一刺しすれば
私の復讐は終わる…
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