スタスカちょうへん
□2時限目「ただ夢中で」
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校舎を走り回って、教室に戻ってきた。
気がつけば空はオレンジ色をしている。
嬉しいことに、みんなはもう帰っていた。
私は教室の隅に座って蹲る。
床の冷たさが、さらに私の涙腺を緩ませる。
肩が震えて、涙が床へと落ちていった。
私は1人。
誰も寄せ付けない。
もう、誰も信じられない。
私だって、本当はみんなと仲良くなりたいの。
でも、今の私じゃ誰も話しかけてくれない。
“友達”の関係にはなれない。
『…っ何でみんな、……私を嫌うの…??』
私が一体、何をしたって言うの――――――――
「…………」
私はこのとき、涙を止めるのに精一杯で…誰かが見てたなんて、気づきもしなかった。
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