スタスカちょうへん

□2時限目「ただ夢中で」
2ページ/6ページ





校舎を走り回って、教室に戻ってきた。

気がつけば空はオレンジ色をしている。


嬉しいことに、みんなはもう帰っていた。





私は教室の隅に座って蹲る。

床の冷たさが、さらに私の涙腺を緩ませる。

肩が震えて、涙が床へと落ちていった。













私は1人。

誰も寄せ付けない。



もう、誰も信じられない。


私だって、本当はみんなと仲良くなりたいの。

でも、今の私じゃ誰も話しかけてくれない。

“友達”の関係にはなれない。





『…っ何でみんな、……私を嫌うの…??』









私が一体、何をしたって言うの――――――――








「…………」




私はこのとき、涙を止めるのに精一杯で…誰かが見てたなんて、気づきもしなかった。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ