‡薄桜鬼・文処‡
□過去拍手文
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〜ピアス〜
鏡を片手に何かを考えている平助。
「さっきから、なーに鏡と睨めっこしてんだよ?」
二人分のコーヒーを手に持ちながら、左之が声をかけた。
「んー?ピアスしたいなー…って思ってさ」
「ピアスー??」
これまた突然の言葉に、驚きを隠せずに叫ぶ左之。
「何でまた………」
「何か格好いいじゃん!」
………深い理由はないのか。
まぁ…平助も大学生だし、お洒落の一つや二つはしたい年頃だよな……。
「まぁ…いーんじゃねーの?」
「うーん…………」
しかし、どこか決心しかねる様子の平助。
「どうした?穴開けんのが怖いとかか?」
「ちげーよっ!!……ピアスあけたらさぁ、運命が変わるって言うじゃん…?」
あぁ…何かそう言う噂、あるよな…………
「――――俺、今左之さんと居て一番幸せなんだよな……。
だからピアス開けて、もしその運命が変わったら……
…………嫌だなぁって……」
///////っ!!!
「だからどうするかって…………うわっ?!なに?左之さん…」
「お前……どんだけ可愛いんだよっ!!」
「ちょっ………痛いって…」
平助の言葉を無視し、力一杯愛おし気に平助を抱き締める。
「大丈夫、俺と平助はピアス如きで潰れる仲じゃねぇから」
「…………いや…。今……俺が左之さんに潰されそう…」
腕の中でジタバタしながら訴えるものの、全く聞いていない左之。
「んじゃあ俺もピアス開けっかな?お前と一緒に」
「左之さんも?更にチャラくなりそ……」
「んだと?こら…」
「ぅわーっ!ゴメンって!!!」
結局そのままイチャコラする、相変わらずの2人なのでした………。
(了)