異恋遊戯小説〜修恋〜
□〜決断〜
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少し経ってから健人も校門を通り校舎に入っていく
その途中、他校の女子生徒にサインだの握手だの頼まれるも、その気も起きずやんわり断る
教室に入り、その事を何処で見ていたのか友人の完治に追求された
正直のところ、あまり完治とは顔を合わせたくなかった
康人のことがあったから
だが逃げてばかりいるよりはマシだと思い、いい機会だから完治に聞いてみることにする
康人のことをどう思っているのかを…
「ちょっとタケちゃん!どうしたの!!?」
「どうしたって…何が?」
「何がって…何時もなら率先して女子の期待に応えてたのに…」
「あぁ、アレか…もうしない事にしたんだよ」
「しないって、なんで!!?」
「それより完ちゃん」
「なに?タケちゃん」
「お前、好きな奴とか…気になる奴とかいねぇの?」
「ハ!!?なに、その単刀直入な質問!!」
オバカな完治にはまともな言葉だ…とは思ったものの、言うと腹をかかれ質問に応えてくれなくなるから黙っておいた
「で?どうなんだよ?」
「…この際言っておく」
いつになく真剣な表情を見せるカンジ
健人も方唾を飲んで次の言葉を待つ
「言っとくけど、タケちゃんだから言うんだからね?」
「お…おう…」
まさかとは思うけど…康人ではないことを意味もなく祈る健人とは対照的に、完治は照れながらも、その思い人の名前を出す
その意外な名前に納得しつつも拍子抜けになる健人の思いもよらぬ人間の名前とは…