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□女の子って怖い…。
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『来栖くん、かわいらしいわ』

「あ、ありがとうございます」

『照れてるのですね?とても愛らしいですわ』

『でもどうしてこの学園に入ったの?』

「あ、それは俺んち父子家庭で。弟もいるんだけど、やっぱり金かけるわけにはいかないなって思って特待生枠もらったんです。」


『『『あぁ、なんて健気なの!来栖くん!』』』


接客のやりかたなんてまったく無知だけど、取りあえず質問されたことをたんたんと返すだけ。

「しょーうちゃぁあん!ハァハァ、今日もかんわいい!もうほんとぎゅー!!」

「いだだだ!な、那月先輩、あ、あの接客中ー
『那翔ですね!あぁ、もうたまりません!かわいいもの好きな天然の那月様と少しツンデレちっくな来栖くん!!ああ、たまらないですわ!』

「…え」

「おい、クソチビ。はやく茶いれろ。」

「あ、砂月先輩、いまいれます。それと俺はチビじゃないです!翔です!!」

「は、おまえなんてクソチビで十分だ。クソガキ。」

『砂翔も萌ですわ!素直になれないいじめっ子な砂月様と小動物のようにかみつく来栖くん、あぁかわいい!』

「…あの、トキヤ先輩、あのモエやらナショウやらサショウやら…どゆこと?」

コテリと首を傾げ、10センチ以上上にある先輩を見上げると

「あ、え、…カップリングのことです、翔。」

と顔を赤くしながらこたえた。

「かっぷりんぐ?」

『トキ翔もいいですわ!クールな一ノ瀬様と鈍い来栖くんの組み合わせも可愛らしいですわ!』

「しょーうーっ!」

「うお!音也!いきなり抱きついてくんなよ!飼い主見つけて寄ってくる忠犬か!そしたら那月先輩もか(笑)」

「翔、なんか苦い匂いがするっ!んー、あ!コーヒー?」

「くすぐってぇよ、ふふ、」

『あぁ、あのお二方は天使です!わんこ攻めですわ!無邪気最高!』


「マサはお茶の香りがするんだよなー渋い?」

「真人先輩はなんか茶道部ってイメージあるけど、なんでホスト部…
「聖川の話をしてるのかい?おチビちゃん」


「レン先輩顔近いです」

「照れてるの?可愛いだけだよ、翔。」

『女の子が好きなはずなのに来栖くんだけは特別なレン様!はぁあ、萌えたぎりますわ!』

「神宮寺。来栖からその汚い手を離さんか。」

「よお、聖川財閥のおぼっちゃん。」

「だまれ、この女誑し。歩く18禁。猥褻物が。」

『あぁあ、いいですわ!』

『真面目な聖川様と無邪気な来栖くんもいいですけど、御曹司組もいいですわ!』



「…あ、えっとみんな腐ってんの?」

「そうだよ!姫達は婦女子で腐女子だから!」


「は、はぁ」










女の子って怖い…。
(男同士でいちゃついててなにがいいんだ…?まぁ俺は女だけど。)

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