utapuri
□アカシア
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アカシア
名前の由来・ギリシャ語で「刺がある」の意味から
花言葉・気まぐれな恋
かわいい、かわいい
見慣れた部屋にいる見慣れた顔。
聞き慣れた声から聞き慣れた台詞が聞こえる。
那月は私、…ま、まな板にとって、コンプレックスのでけぇ胸をゆさゆさと揺らしながら人の気も知らず、その胸を押しつけるように私を抱きしめる。
「…あぁ、そう。」
私も前は顔を真っ赤にしてオロオロしていたが今はだいぶスルースキルが長けてきた。
「かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい」
「こえぇよ!読者様ビックリしちゃうでしょ!ケータイ壊れたって!あんたはヤンデレなの!?」
「あぁー唯ちゃんいい香りー甘い香りしますぅー、かわいい食べちゃいたい」
「その食べちゃいたいが冗談に聞こえないの私だけ?…ひっ!なつ、き!だ、めだって!」
真剣につっこんだのに聞いてもらえず首筋を後ろから抱きつかれたまま舐められる。
「唯ちゃん、おいしい」
「ば!?」
顔が真っ赤になる。
那月はいつも恥ずかしいことを普通に言うから実は違う人種なんじゃ、と思うときがある。
「ひぅ、や、だぁ」
「やなの?唯ちゃん」
「と、友達、同士で、ひ、や、ること、じゃ、…」
「私は友達だなんて、思ってないよ。」
「え、」
「唯ちゃん、私ー…」
ぎゅう
「ー…!やだ!」
バンッ
那月を拒否した。
気が付いた頃にはもうー
「おい、クソまな板。」
魔王が降臨した。