utapuri
□関わらないから好き
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好きになったのは
全く関わらないヒト。
レンは私に
「おチビちゃんが誰を好きになろうと構わない。それは俺やイッチー、しのみーだってイッキだって一緒だよ。でもね、おチビちゃん。アイツだけはー…聖川だけはやめて。俺はそこだけは譲れないよ。他の奴らがいいといっても。」
そういわれた。
「なんで」
と聞いてもレンはいつもの様子で応えてくれなくて。
でもね、レン。
もう遅いわよ。
好きになっちゃったもん。
たしかに私とはあまり、というか全然合わないと思うし。
那月は真逆だけど合うし
レンは私や女の子に優しいし
音也はなんか姉弟みたいに仲いいし
トキヤは思ったことをはっきり言ってくれるし
でも
聖川とはまず共通点どころか数回話したかさえ謎だ。
でも何でだろうね。
好きになっちゃったの。
ごめんね、レン。
恋ってさ、駄目って分かってるのに止められないのよ。
好きにならないから
なんて言ったって
突然現れるものだから、自分で恋を決めることはできない。
いつからだろう
『来栖』
そう、一人だけ名字で呼ばれることに特別だと気付いたのは。