太陽の光は降る

□応急処置
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「…弥?」

誰か来たことによりより一層気分が沈んだかと思えば、私の名前を呼ぶその声で私の心は勝手に歓喜した。

「な、七松先輩…」

まさかだった。
よりによって、七松先輩。
七松先輩に会えたことは勿論嬉しい、けれどもこの私の状況がよろしくない。
何せ食堂で皿洗い中にお皿を割った挙げ句に怪我をしているのだ、情けないったらありゃしない。
でもどうして食堂に来たんだろう。

「さっき食堂で何か割れる音がしたんだが…」

「あ、私です、不注意でお皿を割ってしまって…」

「怪我は?」

「拾うときにちょっと…でもほっとけば治る程度で−…」

「みせてみろ」

そう言うと七松先輩は早足でこちらまで来てしゃがむと、私の右腕を掴んだ。

「けっこう切れてるじゃないか、痛いだろ」

「…す、すこしだけ…」

突然腕をとられたことで私は勝手に緊張してしまう。

「でも大丈夫ですこのくらいの傷、」
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