太陽の光は降る

□応急処置
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それは昨日のこと。

私は日課の如く日当たりのよい場所で昼寝をしていた。
けど。
気がついたら何故か、七松先輩がそこにいて。
それだけでも大事件だっていうのに、七松先輩は私の耳元で囁いて…。

「うううううぅわあああーー!」

その時のことを思い出して思わず一人奇声を上げてしまう。

落ち着こう、落ち着いて私。
ゆっくり息を吸って吐いてを繰り返し、ようやく平静を取り戻す。

「それにしても七松先輩は一体どういうつもりであんなこと言ったのかな…」

そのまま受けとればただの忠告、だけれど、どうして、わざわざ、私なんかに男には警戒しろなんて言ってきたのかがわからない。

もしかして、もしかしてと淡い期待を何度もするけれど、お互い喋るようになってから数日しか経っていないのに、と私は頭を振る。

「七松先輩が私のこと気にかけてくれてるわけないよね…」

七松先輩は私の憧れで、理想の人で。
そんな人と話せたことが奇跡みたいなのに、これ以上期待したらいけない。

七松先輩にとって私はただの後輩、後輩。

そうやって何回も自分を抑えようとするも、やっぱり心の奥底で、もしかしたら、と期待してしまう私がいた。



そんなことを考えつつ、一日ももう終わる頃、私は食堂で皿洗いをしていた。

おばちゃんのご飯は今日も美味しかった、それにしても毎日毎食こんなに大人数のご飯を作れるのはすごいな、と多くのお皿を洗いながら思う。
うーん、おばあちゃんには本当に感謝だなあ…。

「………」

食堂は私以外誰もいなくて、いつもと違って静かで、ふとそこで七松先輩のことを思い出してしまう。

昨日の七松先輩、距離がすごく近かったな…。

『男なんて単純なんだから気を付けていないと本当に食われるぞ』

……食われる……、食われる……。
な、七松先輩にだったら食べられても−…って!!!

「ななななに考えてるの私ってば!!!!」
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