新選組変化録

□斎藤さんはじめエモンの巻
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聞けば斎藤さん?という人は遠く江戸の時代からこの私の勉強机の引き出しの奥に繋がっているタイムマシーンでこの時代までやって来たらしい。



しかも…。




ズズズ…。



この私を救う為に。



斎藤さんは一通り自分がここへ来た経緯を話すと、私が出したお茶を目の前できちんと正座して啜っている。



―有り得ない…。




ズズズ…。




―有り得る訳がない!!



私はやはり現実的に考えて納得がいかなかった。

「あのっ!!すいません!!私、やっぱり信じられないんですけどっ!!」

そう少し口調を強めて言うと、彼は一瞬目を丸くしたが、軈てふっと表情を和らげて言った。

「…あんたにとって俺は見ず知らずの存在だ。急に現れた男に守ってやると言われてそうなのかと単純に信じる様な女子ではどうかと思ったが、どうやらあんたはその様な女子では無いようだな…。」

少しばかり安心したと、小さく付け加えた斎藤さんは、再びお茶を啜る。






…あの…貴方が安心したとかそういう問題じゃなくて…私が貴方を信じられないっていう話だったんですけど…。






何だか話が噛み合っている様で、微妙に噛み合ってない気がする。
そんな思いを抱きつつも、話のペースを崩された私は、取り敢えず見た目に生真面目そうな彼の言う事を信じてみる事にした。
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