テニスの王子様・跡部景吾
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海堂は部活を終えると、毎日自主練をしている
見慣れた住宅街を走り、少しでもスタミナをつけるためにこうしてトレーニングをしているのだ
あたりはすでに薄暗くなっている頃、海堂はふと昨日のことを思い出した
それは、海堂の姉である宏のことだ
家に帰るなり、すぐに部屋に閉じこもってしまった
「まさか・・・姉貴・・・」
背筋が凍りつくような嫌な予感がよぎる
もしこの感覚が本物ならば・・・
今日は練習を中断しすぐに家に帰ろう
そう思ったとき、向こうから弟の葉末が懸命に走ってくる姿をとらえた
かなり探したのだろう、葉末は息が上がり汗が地面に滴り落ちていた
「葉末?どうしたんだ?」
「た、大変です!ね、姉さんが・・・」
「姉貴がどうかしたのか?」
「家にいないんです!!」