白と椿

□ワタシノナマエ
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「今日はゲンマも仕事だし、買い物でもしていこ」


鼻歌も軽やかに商店街に一人繰り出した



「おぉ雪菜ちゃん!任務から帰ったんだね!いいかぼちゃ入ってるよ!ゲンマ君に食わせてやりな!」


「あっおじさん、じゃあ後たまねぎとー、大根も」

「まいどあり!おまけだ、もってけ!」


おじさんは景気良くにんじんやきゅうりや、色々とおまけをくれる。


「雪菜ちゃん、久しぶりだね。居ない間ゲンマ君が寂しがってたよ」

お肉屋さんのおばさんがお店の奥から話しかける

「おばさんひさしぶりー!」

雪菜は手を振った。


商店街を歩くと財布を開いたわけでもないのに両手がいっぱいになった。


「皆良い人達だな、紅茶かってかなきゃ」


商店街のはずれにある影のお店、お茶の葉っぱを売ってる独特な建物へ雪菜は入って言った。
ドアのベルがコロコロとなると、奥からヒゲが似合う白髪の老人がニコニコと顔を出した

雪菜は親しげに挨拶すると、何も注文してないのに茶色い紙袋が出てくる


「いつもの、出来てるよ」

「ありがとう、チャイさん。これ、商店街の人たちに貰ったの、わたしとゲンマだけじゃ食べきれないからおすそ分け」

「おやおや、ありがとう。そうだな、お礼にこの工芸茶をあげよう。」

「工芸茶?」

「珍しく手に入ってね、とっても綺麗なんだよ?あのほら、前にあげたガラスのポットに入れてみなさい。きっと気に入るよ」


ニコニコと小さい紙袋をそえると、チャイさんはパイプをふかした


「綺麗?なんだか楽しみ!ありがとう、また来るね」


チャイさんは、木ノ葉にきたばかりで寂しそうにしてる雪菜に紅茶を飲ましてくれた人で、
それ以来度々お店に通い、チャイさんは雪菜を孫のように可愛がってくれる。

雪菜もまた、この老人に懐いている



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