白と椿
□中忍になりたくない中忍試験
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朝もはよから中忍試験に借り出され、大あくびをするゲンマを見送ると。
入れ替わりに小菊ちゃんが、私と同じ13歳の姿でやってきた。うん、なんとも違和感がある。変な感じ
小菊はテーブルに耳の丸い白猫と書類を綺麗に並べた。猫はきちんと座ると、雪菜を見て首をかしげた
「なんか見たことある」
右のヒゲを軽く引っ張る
『長いこと口寄せなし、里に下りてみたらあのザマ、偵察に来た里の者に小菊の所に招かれてな、そしたらお前はこのザマ、どういうことだまったく』
猫は野太い男の声で雪菜を叱りつけた
「もうしわけございませーん」
ピンクの肉級の隙間にはえている毛をつまんで遊ぶ、猫がやめろと手をどこかした。
この猫、雪菜の、いわゆる口寄せ動物で、銀と言う。これとは別にもう一匹、黒くて長い毛並みが美しい金色の目をした猫が、音隠れに居る
「その姿、呪印か。酷い姿だ」
「ふふ、最後の口寄せからほとんど変わってないんだけど」
雪菜がそう言って笑うと、猫はしかめっ面で、のんきな事を言ってと怒る
「感動の再会が済んだ所で、作戦の説明をいいかしら?」
二人?・・・一人と一匹の会話が一息ついた所で、水を差したように小菊がトントンと机をたたいた
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