白と椿
□さよならって言おう
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足元でザクザクと砂利が靴とこすれる音がする。
この小さな鳥かごで保護されて以来、私はやさしい飼い主に愛されて。
その飼い主は私が外でどんな迷惑をかけてきたか知らないまま
今日まで生きてきた
けれど私は、机の中にしまったままの宿題をやらなくてはいけない
門の前には人だかりが出来ていて、視線の先には♪のマークを彫り付けた額宛をした忍達が居る
「五代目様は木ノ葉崩しに関係の無い忍だって言うけど」
「信用ならねぇなぁ」
「ほんとだよ、人殺しを趣味にしてる奴らさ」
ギャラリーがヒソヒソと話す。
「木ノ葉の忍だって人殺しにはかわりねーだろうに」
雪洞が聴こえるよう話すと、にごった目の大人達が一斉に振り返って睨んだ
「文句あんのか?自分らを正当化しねーと気がすまねーか?」
「・・・。」
しんと静まり返り、2人を避け道ができると、処刑台の道に向かっているような気持ちにされる、なんて日だろう、雪菜は歩き始めた。
「雪菜じゃないか、あの子のせいで大蛇丸が来たってうわさよ」
「きっと任務が終わったから帰るのね。」
「不知火さんは洗脳でもされてたんじゃないの?相当あの子を可愛がってたもの」
民間人はみな、雪菜を悪く言う。
「木ノ葉の忍は里の為に戦ってるんだ、お前ら人殺しと一緒にするんじぇねぇよ」
「音は恥知らずばかりだ」
左右からある事ない事。いや、昔はあったことなのか
ただ救いだったのは、ゲンマや、お父さんとお母さんの悪口が無い事。
(よかった)
私がここから居なくなれば全てが片付く
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