白と椿
□21g
1ページ/7ページ
魂の重さ、21g
心、意思、命
色々説はあるけれど、雪菜はあの日魂の半分を失った
死の呪印とは、相手の魂を吸い取って自分の力に還元する術
特徴として魂を吸い取られた者は全身に呪印が出る
「あの時、椿の魂を半分しか取れなかったのが失態だったな」
力が強大すぎて殺せなかった、面白がって生かしたのもあるが…
「いっそのこと魂を返してしまうのはいかがですか?」
霞の後ろであの時と同じ部下が提案する
「それはダメだな、返したら殺される。あいつの魂を持ったまま俺が死んだら、魂の半分が引き合って椿は死ぬけどね」
「あなたが椿さまを殺すしかないようですね。」
「あいつがそう簡単に殺されるもんか、チャクラがろくに使えなくてもアイツは僕を殺しに来るさ」
椅子に深く座ってため息をつく
「戦争でしょうね。」
「五大国を巻き込んでのな」
霞は人差し指で唇をなぞって遠くを見つめた
「二代目の意志は俺が引き継ぐんだ」
孤独な王様は玉座で、人の夢を自分のものと勘違いしたままでした
.