白と椿

□君の居ない場所
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「ゲンマ、雪菜が出たぞ」

眠れずに外を眺めているゲンマのもとに慌てた様子の銀が飛び込んできた。

「一人か」
「あぁ、小菊に知らせてくる。そっちも早く知らせて来い」

「知らせてあるぜ」

部屋の暗がりからライドウが顔を出すと、ニッと得意げな顔で笑った。

「みんなで一緒に笑って帰ろう。」そう言って手を差し出し、ゲンマはそれをグッとつかんだ。

雪菜が出た門には、既に木の葉の忍と音の忍が集まっていた。

「ゲンマ、保護者として何かいう事はあるかい?」
綱手が腕を組んでゲンマに尋ねた。

「あんたがこのメンツ揃えてるもんなんだからね」
小菊は不安げに眉を下げながら笑って見せる。

ゲンマは顔を上げ二人の向こうに見える忍達に体制を直すと、頭を下げた

「えー、家出娘を連れ戻しに行きます。散々振り回されてだいぶ頭にきてるので説教してやるつもりです。皆さん、ご協力をお願いします。」

その言葉に皆笑って、町を出発した

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