Novel

□クールな奥さんはお嫌いですか?
1ページ/2ページ




あるところに一組の夫婦が居ました。




旦那様の名前は蔵ノ介。

奥様の名前は謙也。

二人はごく普通に出逢い、

ごく普通に恋愛をし、

ごく普通に結婚をしました。








ただ一つ違って居たのは…………





































奥さまはとってもクールな方だったのです。









































俺は白石蔵ノ介。



三ヶ月前に中学の時から付き合っていた恋人と結婚をしたばかりの所謂、新婚さんだ。














え?俺の奥さんの話?












なんや聞きたいん?


しゃあないなぁ。


じゃあ、ほんの少しだけな。





































俺の奥さんの名前は、白石謙也。

旧姓、忍足。










『白石謙也』・・・・・・



いつ聞いてもええ響きや。



エクスタシーや。








中学の入学式の日に、

俺達は運命的な出逢いをした。




俺のヒトメボレ・・・やない一目惚れだった。






太陽に反射してキラキラ光る金髪。

普段はキリッとしているのに、

どこか優しい眼差しを持つ瞳。

一切、無駄のない完璧な美脚。






言い出したら数えきれない。


謙也の魅力を舐めたらアカンで。









まぁ、結婚したからには


それら謙也の魅力も含めて


謙也自身が俺のものやけどな。



























新婚・・・・・ええなぁ













































「―――なぁ、自分さっきから誰に話してるん?」




「誰にって、そりゃあ、
 
 俺達の結婚を祝ってくれて

 且つ俺達の新婚生活を覗きみたい言うお姉さま方やろ」




「・・・・いや、意味分からん」



「アホな謙也も可愛えで!

 んんーっ エクスタシー!!」





「五月蝿い、白石」




「っ、ちょっ、謙也!

 白石はアカンっ。謙也も白石なんやでっ。

 いつもみたいに蔵って呼んでや!」




「いつもって・・・。

 お前のこと、蔵なんて呼んだことあらへんちゅう話や」


「何言うてんねん。

 謙也は照れ屋さんやなぁ。

 いっつも呼んでるやん。

 








 





 ベッドの上で泣きながr・・・ぐふぅ!」















「死ね」




















俺と謙也の夜の話を期待しとった人は堪忍な。


もう一回言うけど、謙也は照れ屋なんや。


照れて、俺の顔面にテレビのリモコンやら本やらテニスボールやら投げつけてくるのは日常茶飯事や。




・・・まぁ、ちょお痛いけど、これも謙也の愛の形なら、俺は喜んで受け入れたる。































Q.何故、受け入れられるんですか?































A.俺が謙也の旦那さんだからです。

  それくらい、俺は謙也のことを愛してるからです。































「・・・・白石、気持ち悪いっちゅう話や」




























謙也の冷たい視線・・・エクスタシーやっ!!





                    
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ