Dream*

□先輩と私。
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はじめて見た貴方に一目惚れしました。

先輩と私*


私が小学校6年生のときに
立海大付属中学の部活体験会というのが開催され、
硬式テニス部に入部したいと前から考えていた私は
友達と一緒に体験に行った。

大きくて広いコートに行ってまず目に入って来たのは

背のおおきい銀髪の人。

気だるそうにしていた彼がコートに入ったとたん輝きだした。

私は 女子テニス部の部長さんの説明も聞かず、ただその銀髪の人を見つめる。
ふと横顔をみると、やっぱり綺麗で、俗に言うイケメン、ってやつ。

あ、笑顔になった…

今度は赤髪の人と楽しそうに何か話している。

仁「ぶんちゃーん!」
丸「うっせーなこっちくんな!」
ふたりとも笑ってる。そしてイケメン。


ずっとぼーっと銀髪と赤髪の絡みを見ていると
友達から声をかけられた

友「ちょっと桜! さっきから上の空だよ?
コートはいろっ?」
「へっ!?あ、あぁうん…」

コート入るとこまで話進んでたんだ…
銀髪の人見つめすぎて聞いてなかった…。

コートにはいると 隣のコートにはその彼が
なんだか恥ずかしくなってきた…けど近くでみるとやっぱりかっこi 部長「次ー!」友「あんたの番だよっ!?」 「はへ?え、あ、すいませんっっ」

やっばいまた話聞いてなかった…!!

急いで部長さんが出してくれる優しい球を打ち返す。
あ、やっぱりテニス楽しい

やりだすと夢中になってしまい、銀髪の人など忘れてしまうほどだった

結局そのあとその銀髪の人の名前すらわからず部活体験会はおわった。


そして

中学一年生になった今。



またあの銀髪の人と出会った
その瞬間私の心臓は、彼をはじめてみたときのように飛び跳ねる。

「あ、あのっ!センパイ!
男子テニス部の銀色の髪のセンパイって、誰かわかりますか…?」

私は入部したころからやさしい先輩たちにころっと懐いてしまい、そこそこ仲良くしていただいてる。だからこんな質問まで出来ちゃうわけだ。

先「え?あー、銀色つったら
仁王雅治しか居ないわ。…なになに?桜ちゃん仁王気になっちゃってる感じ?」

にやにやしながら聞いてくる先輩に、図星をつかれ自然と顔があつくなる

「そっっ!そそそそそんなんじゃありませんっ//」
先「その割には顔赤いけど?」
「あ、あっついからですっっ」
先「あーらそぉう?(にや」

このときの先輩の何かたくらんだ顔に気づかなかった私は、このあととんでもないラッキー、というか赤っ恥をかかされる。


仁王雅治、という人だと知った私は
たびたび先輩に仁王先輩のかっこよさを語った。
そんな夏のある日。

試合のあとの打ち上げ、ということで女子テニス部全員でファミレスに寄って騒いでいた。
すると急に

先輩「今からうちの イケメンな お姉ちゃん来るんだー♪(にっこり」

先輩、おねぇさん居たんだぁ…
っていうかイケメンってどういうこと?
……まぁいいか。
でもなんで私のほう見ながら言うんだろ?


10分後、ファミレスの扉をあけてやってきたのは


まぎれもない


仁王雅治、だった。


え、なんで?
という文字が頭をまわりまわって、
たどりついた答えが


先輩だ…!!!!
さっきなんで私のほう見て、にやけながら言ってたのかわかった。


先「仁王ー!丸井ー!こっちこっちー♪」

丸井「なんだよぃ、いきなり呼んで。」
先「いやべつに丸井はどーでもいいのよ、仁王仁王仁王!」
丸井(え、俺放置かよぃ…;)
先「ちょおーっといいかしらー?うちの後輩ちゃんがあんたと話したいみたいなのよぉー」

「ちょっせんぱ…っ!!//」
くっそ、はめられた。

仁王「俺かのぅ?もの好きなやつじゃ(クス)」

ー・・・きゅんっ

あ、ときめいた。
やばい、これ確実に。

仁王「ちゅーか俺腹減った」
先輩「なんか食べる?はいメニュー」
仁王「さんきゅ。…あ、じゃが俺金もってなかったぜよ(笑) 」

先輩(…いいこと考えた)「おごってあげる!!!

たーだーし、
桜ちゃんと
あーん♪したらね」

「「はぁ?」」

「ちょ、先輩なに言って…!」
仁王「俺は別にいいけど…のぅ?かわいそうじゃろ」

私のほうをチラッと見て仁王先輩はそういった。
優しい…。ぶっちゃけ私嫌じゃないです←

先「よし決定、店員さーん!!!チョコバナナパフェ一個!」

先輩の行動力おそるべし。


5分後。

まんまと先輩たちに誘導され
仁王先輩にあーん、してしまった。
写メとられたし。
ああ、緊張した…。

仁王「んじゃー俺らは帰るぜよ。…ブンちゃん、」

…あれ?さっきまで居た丸井先輩が居ない。

先輩「丸井とっくのとうに帰ったわよ?」
仁王「…嘘じゃろ、ブン太め…薄情もんじゃのう」

先輩「あ、じゃあ仁王桜ちゃん送って行ってあげなさいよ」
仁王「なして俺?」
先輩「おごってあげたの誰だっけー」
仁王「…プリっ」
先輩「はい、さよーならー、仁王と桜ちゃん♪」


神様、こんなにうまくいっていいんでしょうか?


ーカランカラン…


仁王「…すまんの、迷惑かけて」
「いや、あの全然大丈夫ですから…っ」
仁王「な、なんか声震えちょるけど大丈夫か?」
「へ、へーきです!てか私こそ送ってもらうとかご迷惑ですよねホントすみません」
仁王「いや。それは平気なんじゃが…
さっきの、あーん…とか、も…嫌じゃったろ?」

そんなわけないのに。
先輩の優しさに心奪われる

「先輩こそ…っ」
仁王「気にせんでええんよ俺は」
「そんな…」
仁王「てゆか俺なんで呼ばれたんじゃろうな…知っとる?」
「わ、わかんないです…(私が好きだから、なんて言えない)」
仁王「そうか…、あいつらもおかしなことするのぅ。あんな先輩たちじゃぁ毎日大変じゃろ?(くすくす」
「そんなことないですよっ面白いです(微笑」

仁王「…!/ そ、そうか。まぁ退屈せんな。
…あ、家どっちじゃ?」
「…あ、もうすぐそこですから、ここで大丈夫ですよ!;」
仁王「いや、女の子なんじゃから1人で返すわけにはいかんぜよ」
「…///あり、がとうございます…」


家に行くまでいろんな話をした
テニスのこと。仁王先輩のお姉さんのこと。仁王先輩のクラスのこと。
聞くたびにに仁王先輩のことをたくさん知れて嬉しくて。いっそのこと私の家になんてつかなければいいとさえ思った。


「…先輩、ここです」
仁王「おぅ、そうか…。んじゃ、今日はお疲れさん。ほんにすまなかったの。」
「あ、いえ…。」
仁王「…あ、桜ちゃん。なんかついとるぜよ」
「ふぇ?あ、」

ふわり、と仁王先輩の指が私の頬をかすめて
とっさに目をつぶった


仁王「そんじゃの、…おやすみ」
「おやすみな、さい…」

遠ざかって行く先輩の背中をずっと見つめていた。
遠く遠く、夜の闇に消えていった先輩を見届けると
制服の胸ポケットになにか入ってることに気づく。


ちいさくたたまれたメモをひらくと

「 家帰ったらメールしんしゃい。
xxxx-ms@……

仁王雅治 」





夢、じゃない
(てかいつのまに…)


先輩の 詐欺 に捕らわれた私はもう抜け出せない…



好きです、先輩。

もうこの思い、止まりません







この数ヶ月後、この二人が付き合うのはまた別の未来の話…*


END




グダグダすみません。無駄に長い…?
 

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